事業を通じた社会課題の解決
「充電製品の総合サプライヤー」に向けて
電動工具メーカーとしてこれまで成長してきた当社は現在、「充電製品の総合サプライヤー」への進化に取り組んでいます。
「充電製品の総合サプライヤー」への進化とは、電動工具で培ったバッテリ充放電技術とモータ技術を活かし、電動工具だけでなく園芸用機器(OPE:Outdoor Power Equipment)、清掃・アウトドア製品をはじめとして、充電製品のラインアップを拡充していくことです。
充電製品には環境負荷の低減や利便性の向上など数多くのメリットがあり、多様な社会課題の解決に貢献します。中でも現在当社が注力している充電式OPEは、気候変動に対する意識が高まる中において、脱炭素社会の実現に大きく貢献する製品であり、充電式OPEを電動工具に次ぐ将来の事業の柱と位置づけ強化しています。
今後も充電製品のラインアップを拡充することで、脱エンジン・コードレス化に貢献していきます。
充電製品のメリット
- エンジン式からの切り替えによる排ガスゼロ(工具使用時)・低騒音・低振動
- 電源コードがないことによる作業効率の良さ・使いやすさ
- 電源コードへのつまずきなど、現場の事故予防に貢献
- 電源確保の難しい場所での作業効率向上に貢献
- 脱炭素を含めた環境負荷の低減
- 安全性・利便性・快適性の向上
きめ細かな拠点網、迅速かつ安定的な修理・物流
当社は日本では120カ所以上、世界では約50カ国に直営の販売・サービス拠点を構えるなど、きめ細かな拠点網を築いています。
各国・各地域に拠点を構え、製品・補修部品の在庫を豊富に持つことで、販売だけでなく、迅速かつ安定的な修理・物流といったサービスの提供が可能となっています。故障により工具が使えなくなることや迅速に製品を供給できないことは、お客さまの作業の遅れや能率の低下につながるため、迅速かつ安定的な修理・物流を提供する体制の構築は作業現場における作業効率・ 生産性向上にとって必要不可欠です。効率的に拠点網を活用することで、さらなるサービス体制の強化に努めます。
マキタが提供する価値
当社は、企業として社会から求められる期待に応え、社会の役に立ちながら持続的に成長するため、経営姿勢/品質方針として「社会と共に生きる経営」を掲げています。また、この目標を実現するためには、持続可能な開発目標(SDGs)を重要な目標として捉え、多様な視点からESGへの取り組みを推進していくことが重要だと考えています。こうした取り組みを通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。
環境負荷低減
排ガスを出さず脱炭素社会の実現に貢献
草刈機、チェンソーなどの園芸用機器はエンジン式が主流ですが、パワーやスタミナに優れている反面、排ガスに含まれる大気汚染物質による環境面への影響が大きな課題となっています。この課題に対し、当社はエンジン製品から使用時の排ガスがゼロの充電製品への置き換えを推進することで、脱炭素社会の実現に向けて貢献します。さらに、充電製品はエンジン式に比べ低騒音であることから、周辺環境の負荷低減に貢献できることもポイントです。
作業効率・生産性の向上
充電製品ときめ細かいサービスによる
安全性・利便性・快適性の向上
世界各地の建築・建設現場で人手不足が課題となっています。人手不足という社会課題の解決に貢献するために、かつて主流であった電源コード付きのAC製品から作業効率が良いコードレスの充電製品への置き換えを推進しています。充電製品はコードがないことによる使いやすさ、電源コードへのつまずきといった現場での事故発生の予防、電源確保が難しい場所でも使用できるといった利点があり、お客さまの安全性・利便性・快適性の向上に貢献します。
また、きめ細かい拠点網を活かした迅速かつ安定的な修理・物流といったサービスの提供により、現場作業の滞りを防ぎ、作業効率・生産性の向上に貢献します。
インフラ構築と災害からの早期復興
世界各地の街づくり・生活づくりをサポート
建築・建設現場などで使用される電動工具は、都市・インフラ構築に欠かせない製品です。
当社は世界約50カ国に販売・サービス拠点を有し、約180カ国で販売するなど、きめ細かい拠点網を活かして、世界各地の街づくり・生活づくりをサポートしています。コロナ禍においては、多くの地域でエッセンシャルビジネスとして、ロックダウン下であっても事業活動を認められました。
また、世界各地で多発している自然災害の際には、被災地が必要としている充電製品の提供や迅速な修理・サービスの提供などを通じて災害復興を支援しています。
災害時の安心
マキタバッテリで災害発生時に安心を提供
気候変動などの影響を受けて、近年多発する台風などの自然災害。災害時には大規模な停電が発生する場合もあり、ライフラインの復旧に時間がかかることも考えられます。そのような電源確保ができない環境に役立つのがマキタのバッテリ。充電式クリーナなどで使用されるバッテリで、ラジオやライトをはじめとした数多くの防災製品を利用できます。また、当社専用のUSBアダプタを使用すれば、バッテリからスマートフォンへの充電も可能であり、災害時の情報収集や連絡手段に困ることなく、お客さまに安心を提供します。
製品設計における環境配慮
当社の環境配慮製品の考え方は、1992年の製品に対するアセスメントに端を発します。そして、1993年のマキタ地球環境憲章とともに明文化され、環境に配慮した製品の開発が本格的にスタートしました。
新製品の設計時は、エネルギー効率の改善、軽量化、長寿命化に取り組むほか、製品に用いる各部品の材料が再生可能か確認し、社内規定で定めた割合以上に使用するなど環境に配慮した材料を使用し、再資源化が可能な製品の開発を進めています。
中でも当社は近年使用時の排ガスがゼロで脱炭素社会の実現に貢献する充電式OPEの開発に力を入れており、電動工具に次ぐ将来の事業の柱と位置づけ強化しています。充電化により、排ガスに含まれる大気汚染物質の排出がなくなることも環境負荷低減に貢献できるポイントです。エンジン製品に匹敵する使用感を実現した、環境に優しい充電製品の積極的な開発により、「エンジンから充電へ」の流れを加速させ、未来の脱炭素社会の実現に貢献していきます。
充電式OPE(使用時の排ガスゼロ)
- 脱炭素社会の実現など環境負荷低減に大きく貢献
- 電動工具に次ぐ将来の事業の柱と位置づけ強化